立岩さん/IT技術は社会や人々の生活の中に年々浸透が進んでいます。これまではあまりIT化が進んでいなかった業界及び、既にITによる効率化が進んでいる業界においても、社会環境に合わせて新しいサービスやソリューションを取り入れるなど変化し続けており、今後もIT技術は社会に不可欠なものであると認識しています。
当社が「株式会社NTTデータビジネスシステムズ」としてスタートをきったのは2011年。以来、10年以上にわたり成長し続けてきました。「お客さまのビジネスを未来のかたちに変えていく“プライムパートナー”」という当社のビジョンには、「常にお客様のそばにいて、何かあればまず初めに相談していただけるような信頼できるビジネスパートナーでありたい」という思いが込められています。ビジネスの変化が速い近年においては、IT技術によるDXにより短期的な成長は実現できても、中長期で成長し続けることは並大抵のことではありません。お客様のパートナーとして価値を提供し続けるために、エンジニア一人ひとりが変化に合わせてしなやかに成長し続ける必要があります。そこで、当社はこれまでも社員教育に力を入れてきました。
経営企画本部 人事部 グループマネージャー 立岩 令さん
当社では社員のスキルを「スペシャリティスキル」「ジェネラリティスキル」の2つに分けています。スペシャリティスキルは、主にIT技術に関連する専門的なスキル、ジェネラリティスキルはプレゼン能力や論理的な思考力といった、ポータブルスキルやビジネススキルと呼ばれるものです。前者は所属する部署や参画するプロジェクトによって必要なスキルが変わるので、必要に応じて適宜社員がスキル習得できるよう、現場と人事が連携して、サポートしています。一方、ジェネラリティスキルは当社の職能資格制度に関連しており、各等級に求められるスキルが変わります。しかし、「職能資格が上がったタイミングで一度学べば終わり」では不十分です。近年リスキリング、つまり学び直すことの重要性が広まりつつありますが、スペシャリティスキルはもちろんのこと、ジェネラリティスキルについても、その時その時に応じてアップグレードしていくことが必要です。
知識には4つの段階があると言われています。「知っている」「理解できる」「実際にできる」「人に教えられる」で、私たち人事としては、最後の段階である「人に教えられる」ようになるまで、学んだり、経験したりを繰り返しながら学び直すことが重要だと捉えています。
ジェネラリティスキルの定着に向けて、社員の職能資格が上がった時に実施される階層別研修、個別研修などで新たなスキルを学んだり、学び直したりといった機会を用意しています。その他にもその時々の経営課題に合わせて、例えばコンプライアンス、財務・経理、経営戦略などに向けた全社研修を随時企画しています。近年はコロナ禍によりリモート勤務が一般的になったこともあり、オンラインでのコミュニケーションの取り方をテーマにした研修も実施しました。
立岩さん/一度目は一部の社員に向けた導入で、経営戦略策定に向けた“目線合わせ”が目的でした。当社では毎年全社での経営戦略の検討や、組織単位でのプロジェクトの振り返りなどを行っています。以前はマネージャーやリーダー層が中心となって進めてきましたが、組織の若返りを図るという観点から、若手層の声も取り入れたいという意見が挙がりました。しかし、若手メンバーの声を戦略に取り入れ、実行していくためにはそれぞれが自分のアイデアを理論立てて伝える必要があります。経験が豊富なマネージャー層と若手層には、そういった際に必要なジェネラリティスキルに差があります。そのため、皆で議論を重ねていくためにもまずは目線を合わせる必要があると感じました。当時コロナ禍ということもあって集合研修よりはオンラインでと考え、フレームワークや経営戦略など必要な知識が学べる『GLOBIS 学び放題』を活用することになったのです。
その時の参加者から非常に評判がよく、「ぜひ他の社員にも受けて欲しい」という声がきっかけとなって、全社員に向けた導入を検討し始めました。『GLOBIS 学び放題』は社員一人ひとりが、自律的に、自身が必要と思うタイミングで自由に学べるので、先ほどのジェネラリティスキルのリスキリングにも役立ちますし、ビジネスで実践できるフレームワークなどを理論から学べるという点でも最適と考え、自己研鑽ツールとして全社員にアカウントを付与することになったのです。
立岩さん/業務時間外に自己研鑽のために動画を視聴することはもちろんですが、実は業務の中でも頻繁に活用されています。
ここでは新入社員の例をご紹介しますが、当社では新入社員1名に対して、育成を担当する専属のトレーナーが1名つき、それらを支援する指導者や責任者が3名と、計4名で1人の新入社員に1年間かけてじっくり育成する体制をとっています。育成していく中で、例えば「もう少し分かりやすい報告書が書けるようになってほしい」と感じたときに、『GLOBIS 学び放題』の論理思考の動画を視聴するよう指示する、といった使い方です。また、人事部でダイバーシティ&インクルージョンについて検討するといった場合も、『GLOBIS 学び放題』でダイバーシティマネジメントの動画を視聴して基礎的な知識を身につけてから検討に入りました。以前なら本を一冊買って…と考えるところですが、『GLOBIS 学び放題』では幅広いテーマに関するコンテンツが用意されていますから、いつでもどこでも気軽に学ぶことができます。
また、導入後に実感したのは、『GLOBIS 学び放題』によって社内の共通言語ができてきたということ。確かに様々な研修制度を通じて共通言語化できるかもしれませんが、階層別研修なら特定の階層しか受講しませんし、全ての研修を全ての社員が受けるわけではありません。その点、『GLOBIS 学び放題』は現時点で全ての社員が同じ動画を見て学ぶことができ、同じレベルの知識を吸収することができます。最新のビジネストピックについても皆が知ることができ、さらに何度も見直すことでリカレント教育という観点からも役立つのも大きなメリットです。社員の7割近くがテレワークをしている当社ではオンラインでの研修が適していますし、結果的に『GLOBIS 学び放題』は育成プラットフォームのような役割を果たしていますね。
立岩さん/これには2つの狙いがあります。1つは、入社までに学生からビジネスパーソンへと、気持ちを入れ替えるためのツールとして役立てて欲しいという意図が込められています。もう1つは、採用活動における他社との差別化です。学生から社会人になるにあたって、やはり教育環境が整っていることは大きな強みになると考えています。新入社員研修や階層別研修が用意されているだけでなく、内定者に『GLOBIS 学び放題』のアカウントを付与し、850コース以上の動画を自由に視聴し、学べる環境がある。これは大きな魅力ではないでしょうか。
立岩さん/私自身が育成だけでなく採用にも携わっていることもあり、また当社に期待してくださるお客様を中長期的に支えていくためにも、やはり社員が長く働き続けたいと思える会社でありたいと願っています。皆が当社で働くことを誇りに思い、社員一人ひとりが生き生きと働ける会社であるために、人財育成に関して何ができるかを常々考えています。社会環境がますます変化していく中で、その変化に対応してしなやかに変わっていける社員を育成し、作り上げた知の体系を次世代へと引き継いでいく。それが私たちに課せられた使命だと思っています。
より「グロービス学び放題」を検討されたい方向けに、
詳細資料(PDF)、無料トライアルをご用意しております。