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DX実現に向け本社リーダー・マネジメント職に全員導入
指定プログラムを9割以上が受講完了、全社のデジタル活用の機運高まる

情報システム部 執行役員 兼 DX推進部 部長​ ​​長野 勇一郎さん(写真中)
DX推進部 課長​ ​​中村 浩樹さん (写真左)
​​DX推進部 チーフ 佐藤 勇介さん (写真右)
建物賃貸の総合支援企業として、全国の管理戸数ランキングにて20年以上トップを走り続ける大東建託グループ。今後は、デジタルを活用し日常の暮らしを支える企業へのさらなる進化を目指し「ビジョン2030」を掲げています。その実現に向けて、DX推進部主導で全社員を対象にした階層別のDX認定制度や、レベルにあった教育の仕組みを整備。まずは本社の全リーダー職・マネジメント職の約700名に「GLOBIS 学び放題」を導入したのも、その計画の一環です。今後、約1万8000人のグループ全社員をDX人材として育成していくことを目指し、どのようにDXを社内に浸透・促進していくのかーー。今回は、DX推進部の長野様、中村様、佐藤様の3名に話を伺いました。(※部署、役職は取材当時のものです)
課題

・持続的な成長ができる企業へと体質を変革するために、グループ全社員を、スピーディーにDX人材へと育成していく必要がある。
・階層別のDX認定制度を導入する上で、多人数の受講が可能な学習サービスを模索していた。

導入理由

・eラーニングを軸に学習サービスを検討したところ、DXコンテンツが豊富で、内容も目的とするレベルに適していたため「GLOBIS 学び放題」の導入に至った(グロービスは企業内研修でも活用していた)
・「GLOBIS 学び放題」は、学習コンテンツの途中に確認テストが入るため、動画を視聴しただけにならない仕組みが良かった

活用方法

・経営層から積極的なDX戦略の推進意向があり、DX人材教育は初年度300名規模から700名規模に枠を拡大。本社のリーダー・マネジメント職は挙手制ではなく、全員必修で受講。
・学びのモチベーションを維持するため、各部ごとに進捗状況を掲示板で共有・可視化した

導入後の効果・成果

・主体的に学ぶカルチャーが根付き始め、サービス導入初年度は9割以上の受講者が指定した全てのコンテンツ視聴を完了
・社内でリーダーやマネージャーがDXの推進者になり、デジタルやテクノロジーを活用して問題解決していく思考が醸成できてきた

ビジョンを見据え、目標との差分を解消するDX戦略

まずは貴社の事業内容や市場の課題などをお聞かせください。 

長野さん/大東建託グループは、建設業と不動産業を中心とした賃貸住宅の建設・仲介・管理をコアビジネスとして事業を展開しています。全国の管理戸数ランキング(週刊全国賃貸住宅新聞 発表)において、20年以上連続で第1位となるなど、業界内での事業規模は日本最大級です。

しかし、長期的に見ると少子化による国内の人口減少などにより、賃貸住宅事業だけでは企業としてのさらなる成長は見込めません。そのため、日常の暮らし全般にわたってサービスを提供しながら「まちの活性化・地方創生」に貢献できる企業を目指しています。

その目指す企業の姿として、中期経営計画に掲げたのが「ビジョン2030」です。このビジョン2030に向けて、デジタル変革をどのようなテーマで進めていくのか、デジタル変革に必要となる基盤は何なのかと、いったものをDX戦略としてまとめました。

情報システム部 執行役員 兼 DX推進部 部長 長野 勇一郎さん

「ビジョン2030」の実現に向けて、具体的にはどのようなDXの取り組みを実施したのでしょうか。

長野さん/DXの取り組み自体は以前から情報システム部門で行っていました。大きな変化があったのは、2021年です。経営トップの意向で、グループ全体のDXを担う専門部署として独立し、DX推進室を新たに立ち上げました。

具体的には、組織のDX文化の推進・浸透から、DXを実行できる人材の育成、具体的なDXテーマの実現支援、外部に向けた情報発信(DXによるブランディング)まで、幅広い役割を担っています。

中村さん/以前、私たちは情報システム部門にいました。いわゆる情シスだった当時は、会社の制度改定や法改正に伴うシステム改修、IT関連のヘルプデスク的な仕事が主体でした。しかし、DX推進室はビジネス部門に対してITを活用していこうと提案したり、DXの取り組み自体を社内に説明したりと主体的なアプローチを行う立場になったため、私たち自身の働き方としてもかなり大きな変化を感じています。

長野さん/DX戦略はIT戦略と違いビジネスや事業戦略そのものと重なるイメージです。先ほど紹介した、「ビジョン2030」の実現に向けて、新しいビジネスモデルはどうあるべきか、DXの側面から考えています。

事業や組織の将来像を見据えたDX戦略が必要だったのですね。貴社の目指すDX人材の要件や育成体系を教えてください。

長野さん/データとデジタル技術を活用できることが人物像としてありますが、レイヤーを分けてDX人材育成に取り組んでいます。まずDX知識の土台を身に付けるビギナーレベルは、グループ全社員約1万8000人を対象にしています。そしてDXの活用を自ら発想・実行し、組織を牽引していけるレイヤーへと、段階的にブロンズ、シルバー、ゴールドとランクを分けています。

長野さん/まずビギナーランクには、従来の発想だけではなく、「デジタルという道具を使えば、もっと合理的・効率的なやり方があるのではないか」と考える習慣を持つことを認定要件として定義しました。世の中のDXと呼ばれるものを大まかに理解できていること、といったレベル感です。

具体的な施策として、まず全社員に弊社の業務にあったオリジナル動画を作成し、ビギナーランク向けとして全社員に展開して視聴してもらうようにしました。ただDXやデジタルスキルに関する動画を指示するだけでは、上から降りてきた課題をこなすだけになってしまい、自分ごととして引き寄せて主体的に向き合うようにならないと考えたからです。その上で、動画を視聴して良いアイディアが浮かんだものをシートに記入して提出してもらうなど、ただ見て終わりにしない工夫も取り入れました。

そして、DX案件の取り組みを適切に実施判断するためにリーダー・マネジメント層をブロンズランクに据えました。中間層であるブロンズはDXを推進する上でも肝であるものの、人数規模も多く事業と紐づけながら考えるビジネススキルも必要。この層の人材をどのように育てるかという課題に対して、グロービスさんの「GLOBIS 学び放題」にご協力いただきました。

シルバーやゴールドランクは、データ分析ツールを自ら使えたり、実際にDX戦略を実行したりと、専門性を基に事業や組織のDXを推進していくような人材です。より専門性が高く個別にフォローする必要があるため、少人数単位で集合型研修形式で学びを提供しています。

DX中間層レベルにフィットする学習コンテンツとアウトプットにつながる確認テスト

「GLOBIS 学び放題」を導入するに至ったきっかけを教えてください。

長野さん/レイヤー別のDX人材育成で、シルバーやゴールドランクでは、1クール20人程でワークショップを実施していました。しかし、このペースだとグループ全社に学びが浸透しません。より多くの社員にスピーディーに教育を届けるには……その課題にeラーニング系の学習スタイルがあっていたのです。では、どのサービスを使うべきかと比較検討した際に、企業内研修で以前からお世話になっていたグロービスさんが第一候補に挙がりました。

「GLOBIS 学び放題」はDXの考え方そのものを解説するコンテンツから揃っており内容が豊富で、私たちが求めていたDX中間層レベルの人材にもフィットすると感じたのです。

中村さん/「GLOBIS 学び放題」は動画の途中で確認テストが入りますよね。全て正解しないと先に進めないような仕組みになっていることも、サービスを導入する私たちにとっては決め手の1つにもなりました。通常のeラーニングは、ただ動画コンテンツを流し見しただけで満足してしまうケースもあるからです。テストがあることで、アウトプットに繋がるところがいいですよね。「GLOBIS 学び放題」のこの仕組みは、導入後に受講者の方からはいい意味で文句を言われています。学びをサボることができないので(笑)。

「GLOBIS 学び放題」導入後、どのように社内に展開されたのでしょうか。

中村さん/当初の想定では、ブロンズランクで2、300名くらいに絞って「GLOBIS 学び放題」を受講させようと計画していました。というのも、上位レベルのゴールドとシルバーの受講対象者が年間で4、50名程だったので。

その案を経営会議に持っていった時に、経営陣より「もっと対象人数を広げていこう」という前向きな意見が出ました。当初は、まず本社のマネジメント層から導入を検討していましたが、リーダー層まで対象を広げ、初年度は700名規模で実施することになったのです。

長野さん/しかも挙手制ではなく、対象者は全員必修としたのも経営陣の意向を反映した形です。トップがDX戦略に理解があり、積極的に推進しているので、私たちDX推進部としても心強かったのが正直なところです。多くの組織では、新しいことを導入する際、仕事で大きな責任や役割を担っているマネージャーから、時間を取るのが難しいという声が上がったり、ハレーションが起きたりすることもありますよね。弊社は経営判断で戦略的に動いたことが功を奏し、全社の学びに推進力が働きました。

「GLOBIS 学び放題」を社内に浸透させるために、経営層から意欲的にアプローチした効果は大きいですね。他に工夫した点はありますか?

長野さん/日常の仕事が忙しい中で課題に取り組んでもらうため、サポートやプッシュのバランスは必要ですね。最初の頃は、「GLOBIS 学び放題」にログインしているか呼びかけるメールを全員に配信し、学びの進捗も月1回定期的に確認していました。また、その進捗度合いについて事業セクションごとに集計結果をまとめ、役員も「CC」に入れ、何のコンテンツをどこまで学んでほしいといったメールを送っていました。

ただ、督促や尻叩きのような形になると“やらされ感”が出てしまうので、モチベーションが上がるような雰囲気作りは意識しました。

中村さん/毎月、各社・各部門の受講状況を掲示板に取りまとめ公開しました。自部門だけでなく、他部門の進捗も可視化されるため、モチベーションの向上に効果がありました。これは、弊社のカルチャーでもあるかもしれません。

長野さん/他の人がやっていると、自分たちも頑張ろうとか、やらないとマズイという動きが活性化する文化はありますよね(笑)。その結果、ブロンズランクの約700名の受講者のうち、9割以上は全てプログラムを完了しました。

リーダーやマネージャーが、社内のDX推進者に

実際に「GLOBIS 学び放題」サービスを活用した印象はいかがでしたか?

長野さん/“学び放題”という名前の通り、時間や興味のあるメンバーが意欲的に学習に取り組めるところがいいですね。Bronzeクラス、DX人材といってもエンジニアやアナリストのような人ではなく、求めているのはビジネスについてDX視点で考えられる人、ビジネスモデルを変えられるような人です。そのため、まずは最低限13時間で7つのテーマを勉強することを必修にし、あとは個人の意欲ベースで積み上げるスタイルにしました。そういった柔軟な運用ができるのも「GLOBIS 学び放題」の良いところだと感じました。

佐藤さん/必修となるテーマは、「ビジネスデザイン力」「デジタル技術の知見」「データ分析力」「プロジェクトマネジメント力」「マインドセット」「スキルセット」の7つです。それぞれ定義を決めて、それらに紐付くコンテンツを学んでもらうという形で運用しました。それ以外にも、3000以上のコンテンツが用意されているので、空き時間にスマホを使って視聴するなどができることも便利です。

中村さん/視聴した動画コンテンツごとにアンケートをとっています。今はまだ集計中ですが、「あたりまえを疑え 働き方改革のリアル」は評判が良かったですね。今後、数値が出てきたら、「社員の学びたいテーマに対して、こんな動画がありますよ」と提案ができるかもしれませんね。

「GLOBIS 学び放題」を導入して組織の変化や得られた効果を教えてください。

長野さん/導入したばかりのタイミングなので、効果が出てくるのはこれからかなと思います。それでも、リーダーやマネージャーなどがDXの推進者となって、デジタルやテクノロジーを活用して問題解決していく思考に自然と変わってきたのは良かった点です。

例えば、建設の基礎工事の選定にAIを使えないかなど、細かいところでいろいろな取り組みが始まっているので、その総数をまとめると、かなりの事例が集まるのではと期待しています。

DX人材のさらなる育成に向けて、スピード感やボリュームを強化

グロービスのサービスを活用して成し遂げたい今後の展望を教えてください。

長野さん/大東建託グループでは、今後もさらに受講者の枠を拡大したり、ワークショップなどの学びのボリュームを増やしたりしていこうという気運が高まっています。例えば、24年度は人事部主体でも別途「GLOBIS 学び放題」の導入を検討しているところです。そのため、DX人材育成に関しても、スピード感・ボリュームともに、もっと強化していくというのが今後の目標ですね。

全社的な人事制度の一環として、現在、DX推進部は12名のメンバーがいます。今後は今のままでは対応できないボリュームになってくるので、私たちも進化していく必要があると考えています。

現在、同じくDXの課題を抱えている方、またグロービスのサービスの導入を検討している方にメッセージがあればお願いいたします。

中村さん/全社でDX人材育成に取り組む際は、それぞれの企業にあった進め方があると思います。大東建託グループの場合、ビギナーランクより先にリーダー・マネジメント職の研修をして「DXとは何か」の理解促進に努めました。そのおかげで、組織としての推進力が上がり、DX人材育成の今後を検討する会議でも前向きな意見が多く出るなど、DXを活用しようというカルチャーが育ってきました。これから取り組む方は、そういった雰囲気作りも大切にしてほしいと思いますし、その上で、グロービスは最適なパートナーになるはずです。

大東建託株式会社
  • 事業内容:建物賃貸事業の企画・建築、不動産の仲介・管理、およびガス供給などの関連事業
  • 社員数:8,172名 (2024年3月末現在)
  • グロービス学び放題の利用目的:階層別研修
  • 企業HPへ
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