櫻井さん/JTBグループは2020年度に「『新』交流創造ビジョン」を策定し、アフターコロナを見据えた3つの事業戦略として「ツーリズム」「ビジネスソリューション」「エリアソリューション」を定めました。現在コロナ禍の影響は受けているものの、将来的に見ても世界的な人流は拡大し続けます。また、ミーティングイベントなども急速に増加していますし、様々なビジネスパートナーと共に創造する地域交流事業の機会も大きく増えています。つまり、私どもを取り巻く環境の未来は決して暗いものではありません。私たちは、One JTBとして3つの事業戦略を掛け合わせて取り組むことによって、より高いレベルでお客様の実感価値を追求しています。
グループ本社 人財開発チーム 人財開発担当マネージャー(企画担当) 櫻井 康一さん
このように、ツーリズム以外の領域も強化していく中で、当然人財に求められる要件も変わっていきます。これまでのように旅行に関連する知識だけではなく、常に3つの事業戦略を意識し、いつでも関わることができるように様々な知識やスキルが必要になってきました。なぜなら、各事業が個別にそれぞれ成長するだけでなく、相互に関連する領域においても連携して取り組むことでシナジーが発揮され、結果として交流創造事業全体が拡大していくことを目指しているためです。
長年のグループの歴史を通じて、人に優しく、社員に向けて手厚い研修を用意してきましたが、それが少なからず受け身の姿勢を醸成してしまった点は否めません。2018年頃から人財開発に関する見直しの議論が始まり、2019年度に、「『社員は財産』であり、社員の成長・活力が会社の成長、グループの発展を支える」という基本理念のもと、「社員が自ら育つ、会社はそれを支援する」という考え方に大きく転換しました。社員の成長を支援するグループ横断型育成プラットフォームであるJTBユニバーシティの基本方針は「一人ひとりに『必要な時に、必要な学び』の機会を提供する」ことと、「一人ひとりの成長につながる『行動変容』の機会を提供する」こと。そして、2021年度「あなたの学びの応援団」を合言葉にJ-Campus(LMS)を本格稼働させ、学びのアイテムの拡充、人財開発に関する考え方の理解浸透などをはかっています。
櫻井さん/自ら育つ(育ちたい)社員を応援するために、様々な領域の学びと気づきをカフェテリア形式で自由に選んで欲しいと考え、多くの研修ツールやコンテンツを検討しました。その中で、頭一つ抜きん出ていたのが『グロービス学び放題』です。「思考」「組織・リーダーシップ」「グローバル」「キャリア・志」など9つのカテゴリー別に幅広いビジネススキルを吸収できる動画が用意されていて、ボリュームが圧倒的。ボリュームだけでなく、飽きさせないための工夫が随所にあって「うまいなぁ」と素直に感じたことも決め手のひとつです。もちろん、他のチームメンバーの意見を聞いても、高評価でした。実は、もう一つポイントになったのが、契約面で柔軟に対応してくださったこと。手挙げ式の自己啓発なので最終的にどれくらいの契約者数になるかが分からなかったのですが、その点についても理解を示してくれたのも大きな決め手ですね。
櫻井さん/基本のキとしては当然J-Campus内における掲載や案内メッセージがあります。また、私どもは(オンライン上も含めて)社員と接する機会が多いので、ド根性営業のように(笑)その都度紹介しています。その他、「J-Tube(ジェイチューブ)」というJTBグループ内の動画掲載サイトに、受講しようかどうか迷っている方を意識した「グロ放題ってどうよ?」と「グロ放題、気軽に、楽しく、学ぶコツ!」という動画を2本掲載しています。1本目は学びの大切さを伝える内容、2本目は『グロービス学び放題』をどう活用すればよいか、というテーマの対談形式動画で中身はシンプル極まりないのですが、タイトルだけは凝っているかもしれません(笑)。そのせいかどうか分かりませんがしっかりと反響があり、申し込みも増えました。
また、「J’s Magazine(ジェイズマガジン)」というグループ内のWeb社内報で人財開発チームが月に1回自由に発信できる記事枠を持っています。その機会を使って「グロ―ビス学び放題 総視聴時間ダントツ1位の受講者から学ぶ!」という記事も掲載しました。これは、グループ内で圧倒的に視聴時間が長い社員にメールで質問した内容をインタビュー調にまとめたものです。例えば、「片道45分の通勤時間を使って、1.5倍速から2倍速で毎日聞いている」などのコメントがありましたが、やはり、ルーティン化できているのが続けるコツなのかもしれませんね。彼は「理解度や知識の定着が充分なレベルではない」と言いながらも、「業務上の問題解決や課題抽出などの場面で体系的に考えるクセがついて、これまでよりも整理して物事を考えられるようになった」と、自らの成長と『グロービス学び放題』の成果をしっかり実感しています。本当に素晴らしいです。
櫻井さん/先程お話しした社員だけでなく、視聴時間で50位以内に入っている方から嬉しいコメントをもらっています。例えば、「ビジネスを多角的な視点で捉えることができるようになった」、「応札の際の企画書作成のヒントになった」といった声もあれば、自らが人事総務担当として自社内でプロモーション活動を行い、結果としてグループ全体の中で一番多くの受講申込者を集めた会社もあります。他にも、「社内で『グロービス学び放題』を活用している人たちの意見交換会や勉強会の開催を検討している」といった声や、「インプットした知識をアウトプットする場が欲しい」といった要望も寄せらせています。また、「6ヶ月や12ヶ月では学び足りないので延長したい」という方や、「グロービス経営大学院やマネジメント・スクールに通学したい」といった声もありました。このような声は(メールですけど)見ているだけで私も笑顔になってしまいます。
櫻井さん/J-Campusの中にある「スキル管理(社員が自分自身の能力やスキルを確認できる機能)」を使って、自ら足りない部分、必要なスキルを身につけていけるような仕組みを構築しています。外の目線も意識した一般的な市場価値を確認する指標として厚生労働省の職業能力評価基準を使っていますが、これに加えてグループ全体の将来に向けた戦略に連動させた『JTB共通基礎力』という独自の指標を鋭意策定中です。そして、それぞれのスキルや能力を身につけるために最適な学びのアイテムは何か?も分かりやすく整理していきます。社員の皆さんには、基礎的なビジネススキルを底上げし、体系的に学ぶための最適なツールとして是非『グロービス学び放題』も活用して欲しいですね。
2022年度は、「自分らしいラーニングジャーニーを始めよう」を新たな合言葉に、これまで進めてきた研修改革をさらに大胆に実行する予定です。これまでも、オリジナルのレッスンルーブリックと研修アクションプランシート、アンケートを駆使しながら行動変容を促進(後押し)してきましたが、もっと受講者目線における実感価値を意識しながらパワーアップします。例えば、「研修バリューチェーンを徹底的に意識して改善サイクルを高回転化する」、「しつこくアンケートを取り、テキストマイニングから受講者の心理を探究する」など。講師側の最も伝えたいワードが思いのほか受講者に刺さっていないことがある一方で、ふと発した一言がなぜかとても刺さっていたケースも実際にあります。研修の企画やグループワークの際にこのようなキーワードを活用することで、より受講者が価値を実感できる、質の高い研修に変えていくことができると考えています。
とにかく、社員一人ひとりに対して、必要な時に、必要とされる学びの機会を提供し、これまで以上に自発的に学ぶカルチャーを浸透させ、個々の社員の成長につながるような行動変容を促していきたい一心ですね。
社員が自ら育つ組織、そして会社がそれを支援する。今、その道を歩み始めたばかりなので、ゴールに向けて様々な取り組みをガンガン実践していきます。
より「グロービス学び放題」を検討されたい方向けに、
詳細資料(PDF)、無料トライアルをご用意しております。