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3年連続、全社員へ『グロービス学び放題』を!
自律的に学ぶ文化をじっくり醸成、定着させ ヘルスケア産業のトップイノベーターへ

中外製薬株式会社は、2002年、世界有数の製薬企業であるスイスのロシュ社(エフ・ホフマン・ラ・ロシュ)と戦略的アライアンスを開始し、グローバル製薬企業の一員として存在感を示しています。同社の新成長戦略「TOP I 2030(トップアイ2030)」と、その中で描く人財育成戦略、その中で『グロービス学び放題』がどのように活用されているのかをご紹介します。
(※部署、役職は取材当時のものです)

社員が主体的に目指す姿(キャリア)を描き、その実現に向け、学び続ける風土へ

貴社を取り巻くビジネスの現状と、人財育成の課題をお聞かせください。

矢野さん/以前は日本のトップ製薬企業を目標に掲げていましたが、2021年に新成長戦略「TOP I 2030」を策定、今後は視野を広げて「ヘルスケア産業のトップイノベーター」を目指していきます。その実現に向けて目指すべきトップイノベーター像を3つ定めました。
1つは世界中の患者さんが期待する企業。「中外なら必ず新たな治療法を生み出してくれる」と期待される会社となりたいと考えています。
2つ目は、世界の人財とプレイヤーを惹きつける企業。世界中の情熱ある人財を惹きつけ、ヘルスケアにかかわる世界中のプレイヤーが「中外製薬と組めば新しい何かを生み出せる」と思っていただけるような存在です。
3つ目は、世界のロールモデルとなること。製薬会社として医療に貢献するという社会的使命を果たすだけでなく、ESGの取り組みなども含めて社会課題解決をリードする企業として期待され、世界中の様々な企業からもロールモデルとして認識されることが目標です。

これら3つのトップイノベーター像を2030年までに実現するために、「世界最高水準の創薬の実現」と「先進的事業モデルの構築」を柱として定めており、その実践において最も重要なカギとなるのが人、つまり「人財」です。


執行役員 人事部長 矢野嘉行さん

創業当初から、中外製薬では「人こそが企業の成長や発展を生み出すかけがえのない財産である」という考えから、人材ではなく「人財」という表現を用い、社員に向け多くの研修プログラムや成長のための機会を提供してきました。「TOP I 2030」の「I(アイ)」には、イノベーターのIであり、「私(英語のI)」、つまり社員一人ひとりに自分事として取り組んで欲しいという想いも込められています。「TOP I 2030」の実現に向けて、私たちはこれまで以上に人の育成にフォーカスし、社員一人ひとりが自律的に学んで成長できる風土を作り、自らを磨き上げていける社員を会社が応援する体制を整えたいと考えています。

一方で課題として感じていたのは、社員にとって「学び=会社の指示を受けて、会社が用意した研修を受けること」という意識になっているように思われたことです。キャリアについても同様で、会社に与えられた場でキャリアを作っていくのが当然と捉えている社員が多く、上司と部下のマネジメント上のコミュニケーションをみても、業務上の課題や評価などが中心であって、部下のキャリアという観点が不十分だったのではないか、という懸念があります。人生100年時代、定年延長、一括採用から通年採用への移行、メンバー型からジョブ型雇用への変化、テレワークがベースとなる新しい働き方など、私たちを取り巻く働く環境は多くの変化にさらされています。人財育成においても、これまでのように与えられた研修によって学び、与えられたポジションで働くのではなく、社員自らこれからの自分のキャリアを考えて、その実現に向けて主体的に、自律的に学び続ける—-そんな人財となることを願っています。
そこで、2020年には人事制度を刷新し、役割や成果主義を軸とする制度へと移行し、さらに全社員の人事データベース化、キャリアを可視化するためのシステム作りなどを行い、2021年度にはラーニングプラットフォームを導入しました。現在(※2021年8月取材)、そこに各部門の育成体系の整備・全社体系化を構築している最中です。中外製薬でどのようなキャリア形成が可能なのかという情報を社員に開示し、その実現のためにどのようなコンピテンシーレベルやスキル、専門性、知識、経験などが求められるのかといった情報が得られ、そこへ至るための学びの手段を用意する。つまり、今まさに社員が望むキャリア実現のための仕組み作りができつつある段階です。

中外製薬グループ共通コンピテンシーより、全社共通コアスキルを抽出・定義し、『グロービス学び放題』のコンテンツと紐づけることにより、体系的なラーニングプラットフォーム作りに成功

『グロービス学び放題』を選ばれた理由は

北川さん/以前から『グロービス学び放題』を階層別研修および選択型研修の事前課題や事後課題として活用するという実績があります。2020年度には手挙げ式の自己啓発(トライアル)として、300名程度が受講しました。幅広い分野のビジネススキルが体系的に学べるように構成されていて、基礎から応用まで各レベルに応じたコンテンツが豊富な点が魅力的です。また、5分程度の動画から1時間かけて本格的に学ぶものまで用意されており「まずは簡単なものから始めてみよう」と気軽に取り組み始められるのも好印象です。最新のトレンドやテクノベートなど幅広い分野をカバーしているのも興味深いと思います。

2021年5月から全社員に導入した理由は、「TOP I 2030」が大きく関連しています。これまでの「決められた機会に、決められた社員が受講する研修」を脱却し、今後は社員自身が自らを磨くことをテーマとして、一人ひとりが自分のキャリアや学び方を自分で考えながら進化していくことを期待しています。そのためには、社員が自律的に学び、成長するような企業文化を醸成していくことが必要です。同時に、会社は自ら学ぼうとする社員をサポートしていきたい。こうした想いから、全社員への導入を決定しました。


人事部 人財育成グループ 北川剛之さん

当社では自律的な学びのキーワードとして「主体的」「Future Skilling(学びの方向性)」「相互研鑚」の3つを掲げています。まず自らのキャリアやスキル目標の目指す姿を描く。そのためにどのようなコンピテンシーやスキルを身につけるべきかを考え、不足している部分を学ぶ。そして、自分一人だけでなく上司や周囲の助言も受けながら仕事に活かし成果を出す、そして次の学びへとつなげていく。このような経験学習のサイクルを回しながら自らを磨き続けることを期待しています。

『グロービス学び放題』をどのように活用されているのでしょうか

宮川さん/ラーニングプラットフォームの中で、ビジネススキルを高めるための、いわば土台のようなコンテンツとしての位置付けです。社員一人ひとりが中外製薬グループ共通コンピテンシーを強化していくにあたり、より具体的に目標の設定やコンテンツの学習ができるように、7つのコンピテンシーから14種類の全社共通コアスキルを抽出・定義しました。14種類の全社共通コアスキルと『グロービス学び放題』の動画を紐づけて、必要とされる学びを進めていきます。例えば「戦略的に考える」というコンピテンシーを伸ばしたい社員は、「情報収集」「問題発見力」「課題解決力」のコアスキルに紐づいているコンテンツで学習する、という仕組みです。
他にもマネージャーや、ミドル・シニア向け、グロービスから提供いただいた情報をもとに、新任幹部社員や若手(1年目・3年目)向けコンテンツをおすすめパッケージとして掲載しています。今後は部門や、職種固有のスキル・知識に関連するコンテンツをカリキュラム化する、あるいはリコメンド機能を活用するなどして、受講者の学びを活性化させていく予定です。

矢野さん/ラーニングプラットフォームを作る上で、いわゆるビジネススキルを学ぶコンテンツとして何が最適かと考えた時に、「スキル」が重要なポイントだと認識しています。研究職でも営業職でも、中外製薬の一員として求められる中外製薬グループ共通コンピテンシーがあるわけですが、人によって強み、弱みがあるはずです。当社のコンピテンシーから抽出・定義した全社共通コアスキルに合う動画がほぼ網羅されている『グロービス学び放題』を導入することで、社員一人ひとりが学ぶべきことを自ら探し、選択できる環境を作れたと思います。いわば学びへのアクセシビリティを強化できたことは、私たちにとって大きな成果です。

北川さん/さらにそのビジネススキルを土台として、各部門で必要とされる専門的なコンテンツもラーニングプラットフォームに集約していく方針です。現在(※2021年8月取材)、各部門の既存のコンテンツを洗い出しており、今後、様々なコンテンツを部門を超えて学べる仕組みを検討していきます。

自律学習の風土を醸成し定着の可否を3年かけて見極めたい

2021年5月から3年間の導入を決められたのはなぜですか

矢野さん/『グロービス学び放題』は、コンテンツの入れ替えや追加がありますので、それがどのようにアップデートされていくのか、当社に必要とされるようなコンテンツがどこまでカバーし続けられるかを見極めるために、一旦3年で評価しようという意図です。同時に社員がどこまで活用してくれるか、また自律学習の風土が醸成できるかという観点からも3年は必要だと考えました。

北川さん/全社人財育成戦略の一環であり、自律学習の風土を醸成し、定着させるためにはそれなりの時間が必要で、半年や1年では判断が難しいでしょう。また、導入当初は社員が熱心に取り組んでも、時間と共に視聴時間が減っていくという可能性もあります。その点は人事部側からの働きかけや情報提供が不十分という可能性もあるので、継続的に活用してもらえるような工夫はしていきたいと考えています。

受講されている方の反響はいかがでしょうか

宮川さん/「基礎的なビジネススキルを一通り学べるのがよい」という意見が多く寄せられました。また、図解しながら動画が進んでいくのでわかりやすく、カテゴリーごとに初級、中級…と段階的にレベルアップしながら学べる点が優れているという声や、1本の動画もいくつかのパートに分かれているため、隙間時間に気軽に視聴できるのもよいという声がありました。他社の似たサービスでは動画の視聴を中断すると、次に観る時は最初に戻ってしまう、動画もいくつかのパートに分かれていないというケースが多い中、『グロービス学び放題』は前回観た続きから視聴可能なことに加えて、1.5倍速や2倍速で効率的に視聴が進められる点も高く評価されているようです。本来の使い方とは違いますが、私たち人事部も研修を企画する時のトピック探しに利用しています。


人事部 人財育成グループ 宮川倫香さん

矢野さん/私自身も視聴していますが、特によく観ているのは「キャリア・志」のカテゴリーです。大手企業の社長、CEOといった方からベンチャー企業の起業家まで、様々な分野の方が講師を務めていらっしゃるので、興味深いですね。また、「対人関係を良好にする~リーダーのためのアサーティブコミュニケーション~」という動画も印象に残っています。リモート勤務が多くなり直接「会えない」今だからこそ、相手の話も聞きながら自分の伝えたいことをきちんと伝えるアサーティブコミュニケーションが役立つと感じました。「報告のないメンバーに困っている時にどうすればよいか」といった実例もあって、面白いと思いました。

今後の人材育成に関する展望をお聞かせいただけますか

北川さん/今回、全社員に向けて『グロービス学び放題』を導入しましたが、実は今の段階では中外製薬本体で勤務する社員のみが対象になっています。今後は国内関係会社にも同様に展開する方向で進めています(2021年9月導入済)。また、人財育成そのものについては、先ほどもお伝えした通り『グロービス学び放題』は、中外製薬グループ共通コンピテンシーを強化するための、あくまで土台です。今後はその上に、各部門や職種に応じた専門性を身につけられるコンテンツを積み重ね、ラーニングプラットフォームを通じて、社員が自ら磨き続けていく風土を醸成し、それをしっかり浸透・定着させていきたいと考えています。

NEW 受講者の声
株式会社第一ビルディング 様

1951年、当時日本一高いビルであった「大阪第一生命ビル」の所有者として創業した第一ビルディング。以来、オフィスビルや複合施設、ファンド物件を中心に、プロパティマネジメント事業を展開しています。2021年に中期経営計画の中で掲げた「変革への挑戦」の実現に向け、社員一人ひとりの自発的な学びを常態化させることを目指し、『GLOBIS 学び放題』を導入いただきました。人事総務部の白川さんと中山さん、そして受講者としてご利用いただいているDBQ向上推進室の玉木さん、コンプライアンス統括部の海渡さんにお話を伺いました。 (※部署、役職は取材当時のものです)

NEW
雪印メグミルク株式会社 様

中期経営計画2025で3つの事業戦略を定め、その実現に向けて人的資本の活躍や成長を目指す雪印メグミルクグループ。その中核企業として、雪印メグミルク株式会社は『GLOBIS 学び放題』を新任経営職(管理職)向けの研修に導入し、ビジネススキル向上を図っています。同社の人材育成戦略や今後の展望について伺いました。

株式会社電通コーポレートワン 様

広告会社としてのコミュニケーションビジネスからコンサルティング会社が担う領域まで、幅広い事業を展開する電通グループ。株式会社電通コーポレートワンは、社員数20,000人以上を抱える国内グループの中核的なコーポレート部門として、2022年にスタートした会社です。 ビジネス環境の変化が著しい中、グループ各社の事業変革を支援していく立ち位置を担い、「若手社員の成長加速」に向けた人事制度の設計や学習環境の整備なども行っている同社。「何のために学ぶのか、成長のハンドルを握るのは社員一人ひとりだからこそ、人事の役目はあくまで気づきの提供」と話すのは、人事オフィスHRマネジメント室育成部/ディレクター半田友子さん。個々人の「自律」学習と、会社からの「介入」のバランスはどのように工夫しているのか、新たな人財育成方針や、その実行に向けて「GLOBIS 学び放題」を導入した理由、成果をお聞きしました。

工機ホールディングス株式会社 様

「HiKOKI」「metabo HPT」「metabo」「CARAT」「三京ダイヤモンド」など複数ブランドを展開する工機ホールディングス株式会社。1948年創業と、70年以上の歴史を持つ日本発の電動工具・エア工具のグローバルメーカーです。毎年4月に実施される新入社員研修を、配属後に即戦力となれる人材の育成を目指してアップデート。そのプログラムの一環として「GLOBIS 学び放題」を導入いただきました。導入の背景や実施にあたっての工夫、受講者の感想などについて、研修担当の八木 隆之介さんと、新卒採用担当の鯨井 結衣さんにお話を伺いました。

受講者の声
株式会社コロワイド 様

「牛角」「かっぱ寿司」「大戸屋」「甘太郎」など、全国規模のレストラン・居酒屋チェーンを数多く展開する株式会社コロワイド。新型コロナウィルスの感染拡大や人口減などの逆風の中、ビジネス競争や人材獲得競争に勝てる強い組織づくりが急務となっています。飲食や接客の仕事が好きで熱心に取り組む社員が多い一方で、VUCAの時代に変革をリードするビジネスリーダーの育成に課題がありました。自らも現場からのたたき上げで、現在は同社の人材戦略推進の旗振り役を担う人事法務本部 採用教育部の松原茜さんに、同社が目指す人材戦略の在り方や、その実現に向けて「GLOBIS 学び放題」を導入した理由、導入後の成果などについてお話を聞きました。

株式会社八十二銀行 様

中期経営ビジョン2021の大きな柱の一つとして「人事改革」を掲げ、2022年7月に人事制度を改定した株式会社八十二銀行。「競争から共創へ」をキーワードに2023年6月には長野銀行と経営統合し、2025年度を目途に合併の準備を進めている最中でもあります。この大きな変革の中での、新たな研修制度の狙いや現状、今後の方向性などを伺いました。

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