「人事制度」に組み込むことで、社員の学びが日常化へ

今回のコラムでは、受講活性の具体的な方法を事例と共にご紹介します。

①人事制度などの社内の「仕組みの一部」として導入する

「GLOBIS 学び放題」は、自律学習ツールという特性上「受講者の意欲」が大きく影響するサービスです。

その効果的な運用方法は導入狙いや目的によって変わりますが、社員の視聴促進に直結する手段として「育成戦略のいちパーツとして仕組みに取り入れ、学びを社内で日常化する」という方法があります。

ここではその具体的手段として「MBO制度・1on1」「昇格要件」を活用して受講活性に成功した事例をご紹介します。

②大手医療機器メーカーB社様の事例

B社様は昨今の激しい業界変化において「学び続ける人が活躍する組織風土を作る必要がある」と考え、全社員に「GLOBIS 学び放題」を導入することで自ら学び続ける社員を増やし、組織全体としての強化を図ることにしました。

ただそれまで、同社では自らの業務時間や余暇時間を割き中長期的視点で自主的に学習する社員はごく僅かでした。多くの社員は目の前の業務に忙くされており、人事からの声掛けは行ったものの、開講初期には僅か半数程度しか「GLOBIS 学び放題」にログインをしていない状況となっていたのです。

◆MBO制度と1on1で活用する

B社様はまず『MBO』と月次の『1on1』に「GLOBIS 学び放題」を活用することにしました。半年に一度行われる同社のMBO面談は、当期の目標と現状の課題について上司と本人で認識合わせを行う機会となっていましたが、課題に対するアドバイスは管理職の経験則に依存しており内容もバラバラで、現場から戸惑いの声が挙がっていました。

そこでまず、各社員の抱える課題に沿った「GLOBIS 学び放題」の動画を上司から本人に推奨し(参考:表1.コンピテンシーとの紐付け例)、更に日々の『1on1』やOJTの現場でその課題が改善されているかを確認する、という流れを浸透させることにしました。これにより現場管理職からは「共通言語として同じ教材を視聴することで、その後の社員の変化を追いやすくなった」という声が挙がりはじめました。学習の浸透と共に共通言語による課題解決がなされるようになったのです。

表1.コンピテンシーとの紐付け例

◆昇格要件の一つに動画視聴を取り入れる

次に『昇格要件』の一つとして活用することになりました。管理職以上には前述の手段が取りにくかったことから、元々同社に存在していた一定階層以上の昇格要件に「GLOBIS 学び放題」の指定動画の視聴という条件を加えることになりました。昇格に向けて「どのような知識・スキルが必要となるか」を示すと共に、そのインプット手段を同時に与えるようにしたのです。これによって自分が目指す姿に必要な学びに迷わずアクセスできるようになり、かつ一定知識のインプットが動画学習により手軽に果たせるようになりました。

◆今後は「配置や評価」への活用も視野に

これらの取り組みにより、元々半数程度だったログイン率は施策開始の1ヶ月後には100%を達成、更に1年後には平均視聴コース数が30コースに向上する迄に至りました。
定量的な効果だけではなく、育成制度の一部に組み入れることによって「全社としての学びの共通言語化」が可能となり、かつ「社員が日々学びに携わりやすい環境」を実現できるようになりました。

同社では今後、学習量や学習傾向を「配置」や「評価」に活用することも考えており、「学び続ける人が活躍する組織風土」の醸成に向けて現在も取り組みを加速しています。

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