「ラーニングパス」とは?メリットや活用事例をご紹介

「受講状況が思うように伸びない」「社員が自律的に学習を進めてくれているのは良いものの、組織として社員に学習して欲しいコースはあまり視聴されていない」

このようなお悩みを抱えながら、日々運用にご尽力されている管理者の方は少なくありません。

実は、上記のお悩みを解決する一つの手段として「ラーニングパスの活用」がございます。

今回のコラムでは「ラーニングパス」のメリットや活用方法について、事例と共にご紹介いたします。

1.ラーニングパスとは?

 

「ラーニングパス」とはGLOBIS学び放題で提供しているコースを、目的別にパッケージ化したコース群の総称を指します。ラーニングパスには「グロービスラーニングパス」と「カスタムラーニングパス」の2種類があり、各々にメリットや活用方法がございます。

 

「グロービスラーニングパス」は、学習目的ごとにグロービスがあらかじめ各種コースを組み合わせてパッケージ化したコース群を指します。例えば、「論理的に考える力」というグロービスラーニングパスがございます。「課題を発見し、物事を論理的に組み立て解決に導く力を身につけること」を目的としてグロービスが各種コースを組み合わせてパッケージ化したコース群です。

 

「カスタムラーニングパス」は、組織として受講者(社員)に習得して欲しい知識に応じて、受講管理者が各種コースを独自に組み合わせてパッケージ化したコース群を指します。例えば、管理職育成が組織課題の一つである場合、管理職に求める独自の能力要件に応じて各種コースを組み合わせてパッケージ化したコース群などが「カスタムラーニングパス」に該当します。

 

「グロービスラーニングパス」は受講画面に標準搭載されているため、受講者自身で自由に選択して学習を進めることができます。一方で「カスタムラーニングパス」は、管理画面から受講管理者が独自のラーニングパスを作成し設定を行うことではじめて、受講者が受講画面から学習を進めることになります。

 

※グロービスラーニングパス(コース群)は管理画面で複製が可能で、そのままあるいは一部カスタマイズを加えて「カスタムラーニングパス」として受講者に指定することもできます。

 

2.ラーニングパスのメリットと活用方法とは?

 

それでは、「グロービスラーニングパス」と「カスタムラーニングパス」には各々でどのようなメリットや活用方法があるでしょうか?

 

「グロービスラーニングパス」を活用するメリットの一例としては、下記のような内容がございます。

受講者視点

自身の課題に応じた知識を習得するための動画を、迷うことなく適切に選ぶことができるため学習を進めやすい。

管理者視点

組織として受講者に習得してほしい知識とグロービスラーニングパスの内容が合致している場合、カスタムラーニングパスの設定を行わずに適切なコースの受講を促進できる。

 

上記メリットを基にして、「自身の課題に応じたグロービスラーニングパスを、受講者自身で選んでいただき学習を進めてもらう」「階層別や職種別で組織からグロービスラーニングパスを選定し、受講者に学習を進めてもらう」といった活用方法がございます。

 

「カスタムラーニングパス」を活用するメリットの一例としては、下記のような内容がございます。

受講者視点

自身が組織から求められている知識が認識でき、その知識習得に直結する動画を自身で選ぶことなく学習を進めることができる。

管理者視点

管理画面で設定する工数はかかるものの、組織が受講者に求めている知識に紐づく動画を明示できるため、社員育成を効果的に推進できる。

 

上記メリットを基にして、「組織が受講者に求めている知識に直接的に紐づく動画をカスタムラーニングパスとして設定し、受講者に学習してもらう」といった活用方法がございます。

 

教育研修の一環としてご導入いただいている企業様は、組織として社員に受講して欲しい動画を、「グロービスラーニングパス」「カスタムラーニングパス」を活用し、必須受講として受講者に案内していることが多いようです。

 

自己啓発や福利厚生の一環としてご導入いただいているご企業様は、必須受講としてではなく、あくまでも受講推奨枠として「グロービスラーニングパス」「カスタムラーニングパス」を受講者に案内していることが多いようです。

 

3.大手製造メーカーA社様の事例

A社様は「自律学習文化の醸成」を目的に、自己啓発の一環として、若手社員を対象にGLOBIS学び放題を「公募導入」いただきました。併せて、「管理職育成」を目的に、教育研修の一環として、全管理職にもGLOBIS学び放題を「指名導入」いただきました。

 

A社様は「自律学習文化醸成を目的とした若手社員向けの公募導入」と「管理職育成を目的とした全管理職向け指名導入」ともに、契約期間終了までの受講コース数の目標を定めて受講者に周知しました。

また、「管理職育成を目的とした全管理職向け指名導入」には組織として管理職に求める知識とGLOBIS学び放題の動画を紐付けた表を作成し、受講推奨動画として社内イントラネットでの周知も実施していました。

 

しかし、「受講コース数目標の設定」や「社内イントラネットを活用した管理職への受講推奨動画の周知」を実施したにも関わらず、学習量が想定以上に伸びなかったのです。

加えて、管理職の社員が受講していた動画の多くは、社内イントラネットで周知を行っていた受講推奨動画ではなく、自身の興味関心が強い動画を受講している状況でした。

 

この原因を探るためにも、A社様は受講対象者にアンケートを実施しました。

結果として、下記のような内容を把握することができました。

 

若手社員

:ログインはしたものの、学習する動画を都度自身で選定する手間がかかり、学習を思うように進めることができなかった。

管理職

:社内イントラネットに受講推奨動画が掲載されていることは知っていたが、そこまで確認しに行くことが面倒だったため、学習する動画を都度自身で選定した。

 

この状況を改善するために、A社様は「グロービスラーニングパス」と「カスタムラーニングパス」を活用することにしたのです。

 

「自律学習文化醸成を目的とした若手社員向けの公募導入」に対しては、「グロービスラーニングパス」を活用することにしました。

自律学習を促進したいという想いから、特定の「グロービスラーニングパス」を管理者から画面上で指定することはしませんでした。自身の課題に沿った「グロービスラーニングパス」を、受講者自身で1つ選択していただき学習を進めてもらうよう周知を行ったのです。

 

「管理職育成を目的とした全管理職向け指名導入」に対しては、「カスタムラーニングパス」を活用することにしました。

当初から社内イントラネットで周知を行っていた受講推奨動画の数が非常に多かったため、その中でも特に重要な動画を「必須受講」として、それ以外の動画を「推奨受講」として「カスタムラーニングパス」を活用して周知を行ったのです。

 

このような施策を講じた結果として、受講者が迷うことなく学習動画選定を行えるようになり、両者共に学習量が大幅に向上したのです。

また、管理職の受講者については「カスタムラーニングパス」で設定を行った「必須受講動画」から学習を進め、それらの受講が完了したのち「推奨受講動画」の学習を始めるという一連の流れを作り出すことに成功しました。

 

「グロービスラーニングパス」と「カスタムラーニングパス」を上手に活用することで、「若手社員の自律学習文化の醸成」と「管理職育成」という2つの目的の実現にA社様は近づくことができています。

 

4.まとめ

「受講状況が思うように伸びない」「社員が自律的に学習を進めてくれているのは良いものの、組織として社員に学習して欲しいコースはあまり視聴されていない」等のお悩みをお持ちでしたら、本コラムでご紹介した内容を参考にしていただき、目的に応じた「ラーニングパス」の活用を是非ともご検討してみてください。

 

 

▼「カスタムラーニングパス」の設定方法はこちらのコラムからご確認いただけます。

カスタムラーニングパスを作るときのコツ

 

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