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ヘルスケアの新しいプラットフォームを生み出す未来へ。 マネジャー層の強化から始まる「Shionogi Way」の人材育成

日本でトップクラスの製薬会社として、数多くの医療用医薬品を生み出してきた塩野義製薬株式会社。2017年にはシオノギグループ全体の人材教育、キャリア開発を目的としたシオノギキャリア開発センター株式会社を設立。2019年にはシオノギグループの教育研修施設「シオノギ教育研修センター PORT」が竣工されました。シオノギキャリア開発センターの代表・淺木さんと、同取締役の石川さんに、シオノギグループの人材教育について伺いました。
(※部署、役職は取材当時のものです)

創薬をコア事業としながら、新しいヘルスケアのプラットフォームを創出

貴社を取り巻くビジネスの現状をお聞かせください。

淺木さん/多くの業界と同様、製薬業界にもグローバル化の波が押し寄せ、経営環境に大きな変化が起こっています。一例として、競合や協力関係にあるプレイヤーが変わりつつあり、旧来の製薬企業、バイオベンチャーのみならず、IT・デジタル化を背景に、異業種からの参入も含めて、デジタルヘルスやデジタルメディスンを手掛ける新たなプレイヤーが続々と登場しています。さらに医療・薬剤に関する情報化が進む中で、これまでの「様々な情報が医師に集約され、医師が決定権を持つ」という医療の在り方から、「ユーザー(患者)自身が自ら情報収集し、選択権を持つ」時代へと移っていこうとしています。

こうした激しい環境変化の中、当社は従来の医療用医薬品を提供する「創薬型製薬企業」から、その強みを活かし進化しつつ、様々なパートナーとヘルスケアの新しいプラットフォームを共創する存在へと変わっていかなければなりません。

シオノギキャリア開発センター株式会社 代表取締役社長 淺木 敏之さん

マネジメント層向けに、年間業務時間の約10%にあたる大々的な研修を実施

その中でどのような人材育成の課題を感じられていましたか。

淺木さん/「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」というビジョンのもとで、2020年度を起点に2030年に向けた中期経営計画を定めたのですが、これを推進していく上で「人」こそが一番の要であると考えました。同時に、これまでの人材像を見直して、新しく「Shionogi Way」という人材像を設定しました。その中の「他者を惹きつける尖った強みを持ち、新しいことにチャレンジを続ける人」という全社的な人材像に加え、特にマネジャー層に求めるべきこととして、「人と組織を育てること」と「高度な意思決定」、さらにそれらを行う前提として「誰よりも学び、挑戦する」ことを挙げています。そこで2020年度は約1年間にわたってグループの全マネジャー約600人を対象とする研修を行い、次の4つのポイントを中心に学んでもらいました。1つ目は、中期経営計画の実現に向けて、逆算型のチャレンジングな計画を立案し、実行すること。2つ目は、高度な意思決定を行うためのビジネスリスクの理解と新たな意思決定システムの習得。これまでとは経営環境が変化していく中で、経営計画の実現に向けて前例のない意思決定が必要になる場面も生じますが、それらに対して後ろ向きではなく、前向きかつ果敢に挑んでいく必要があることから、これら2つの学びを設定しました。3つ目と4つ目は、人と組織の育成という観点から労務管理と人事評価を設定しました。新たな働き方も広がりつつある中で、協力者の労働を適正に管理するとともに、いかに高い目標に挑戦し続け成長してもらうかはマネジメント上の重要な課題です。

そして、これら4つの重要課題に取り組むための2つのスキルとして、基礎的なビジネス知識の習得と論理的に考え伝える力を挙げ、前述のプログラムとして、全マネジャーに『グロービス学び放題』を導入しました。

それ以前に行っていたマネジャー向け研修では、年に数回程度の集合研修で、単発的かつ部分的な内容にとどまっていましたが、今回の研修では、マネジャー全員が対象となり、『グロービス学び放題』での日々の自己学習に加えて、平均して週に1回程度、数時間は研修に参加するという高い頻度で実施しました。概算ではマネジャーの年間業務時間の約10%を研修に費やすことになり、従来の研修とは全く位置づけや濃度が異なることをご理解いただけると思います。一受講者として私も含めて、各マネジャーは多忙な業務の中、時間をやりくりしながら取り組みました。

研修の中で『グロービス学び放題』をどのように活用されたのでしょうか。

淺木さん/マネジャー層向け研修の重点ポイントの1つ、ビジネスの基礎知識を習得するためのツールとして『グロービス学び放題』を、そのアセスメント・テストとして『GMAP』のBF(ビジネス・フレームワーク)編を活用しました。『GMAP』の各科目で国内標準(C)以上のスコア獲得を最低限の目標とし、その学びの手段として付与した形です。また、一部のコンテンツについては、集合研修の事前課題や復習として視聴を促しました。何より部下を育成するマネジャーという立場だからこそ、まず自らが率先して「学び続ける姿勢」の習得につながって欲しいという期待がありました。

シオノギキャリア開発センター株式会社 取締役 石川 いずみさん

『グロービス学び放題』を通じてマネジメントの理論を体系的に学び、ビジネスの基礎体力向上にも

『グロービス学び放題』導入後の反響や効果はいかがでしょうか。

淺木さん/私自身も受講対象者として『グロービス学び放題』を視聴していますが、実によくできたツールだと思います。重要な情報がわかりやすくコンパクトにまとまっていて、インターフェイスもフレンドリーです。スマホで通勤中に気軽に観られるのは大きな魅力ではないでしょうか。また、コンテンツが更新され、新しい動画が配信される頻度も高いため、最新の情報もキャッチしやすいのもメリットです。新聞や雑誌の記事で知識を吸収するというのも1つの手ですが、『グロービス学び放題』のようにわかりやすくまとまっている動画なら、効率的にビジネススキルを吸収し、様々な業界の動向をつかむことができると感じました。

社内の受講者からも「説明がわかりやすい」「体系的に学べた」「自分では勉強してきたつもりでも、足りない部分が多かったことに気づいた」といった声が挙がっています。

そもそも、マネジャーになるということは大きな変化で、それまでと違う職種に就くぐらいの違いがあり、相応の心構えや準備が必要です。これまで我々が提供してきたシオノギグループのマネジャー教育では、そこまで至っていなかった、という反省にもつながりました。実際、マネジメントを我流でやろうと思えば、表面上は何となくやれてしまうこともあるかも知れません。しかし、それを続けていると、いつまでたっても成長は個々人の意識や能力に依存し、全社的な底上げは期待できないでしょう。『グロービス学び放題』の組織・リーダーシップのコースなどを通じて、「マネジメントに関する学問的な体系や、基本的な理論、考え方がある」ということを改めて知ったマネジャーも多いと思います。これらを学び、習得することでビジネスやマネジメントの基礎体力がつき、長い目で見た時に、個人としても組織としても大きな差がつくのではないでしょうか。

興味深かったのは、「自分はMBAを取ったので『グロービス学び放題』で学ぶ必要はない」という社員もいた一方で、「MBAを取得済みの人にとっても学びの多いコンテンツだ」という意見が出たことです。例えば、テクノロジーの進歩などに伴う新たなビジネストレンドや、働き方やハラスメントの概念変化などを踏まえた労務管理など、対応する法令も変わりますし社会的な常識もどんどん変わっていきます。継続的に学び続ける姿勢を持つという観点でも、よい伴走者となってくれるツールですね。

カスタマーサクセスを利用し、より客観的なデータ分析が可能に

グロービス学び放題の「カスタマーサクセス」のサポートをご利用いただいていますが、導入いただいた経緯は?

石川さん/マネジャー向け研修で『グロービス学び放題』を導入しましたが、当初は特にサポートしてもらう必要はないと考えていました。というのも、そもそもマネジャーの自律的な学習を期待して導入したものであり、会社から視聴を働きかけるということは考えていなかったからです。一方で、マネジャーが『グロービス学び放題』によってどう変わっていくか、どのように学習に取り組んでいくかを見ていく必要はあると感じていて、毎月どのくらい視聴しているか、どういったコンテンツがよく観られているかといった経時的な変化をチェックしていました。そんな時にカスタマーサクセスの担当者の方とお話しする機会があったのですが、自分とは違う視点でデータを分析していることに興味を持ち、定期的にミーティングの時間を作っていただくことにしました。

カスタマーサクセスを利用されて、どのようなメリットがありましたか?

石川さん/視聴時間やよく観られているコンテンツが、他社のデータと比較してどうなのか、といった視点が入っている点が大きく違いました。私たちは当然、自社のデータしか見ることはできませんが、カスタマーサクセス担当者の方から『グロービス学び放題』の全ユーザーの平均データを提供していただくことで、他社と比較してシオノギグループのマネジャーはどの程度自主的に、継続的に学んでいるか、どういった点に関心を寄せているかという客観的なデータを得ることができました。そもそも、以前のマネジャー研修では「クリティカル・シンキングの研修を何名が受けた」といった程度のデータしかありませんでしたが、『グロービス学び放題』を導入したことで、「誰がどの分野をどれくらい視聴したか」といったデータから、受講状況を可視化することができるようになったことも大きな変化ですね。

「IT」「デジタル」をキーワードに、業務や組織を変革できる人材の育成を

今後の教育に関する展望をお聞かせください。

淺木さん/これからの時代において、高齢化のさらなる進展や競合関係の激化などによって一人ひとりの就労期間は長期化していくと思われます。その時代その時代で求められるスキルも変化するため、入社したときと同じスキルセットで定年まで働き続けるのは不可能に近く、シオノギグループとしてもリスキル教育をより強化すべきと考えています。現在は特にラインマネジメントの強化から注力していますが、今後は従業員一人ひとりが「Shionogi Way」にある「尖った強み」を持てるように、自ら選択して学べる環境をしっかりと作っていく予定です。IT・デジタルツールなどを上手に活用しながら業務の在り方を変え、組織や風土をも変えられる――――そんな人材の育成こそが、中期経営計画の実現に向けて我々に課せられたミッションです。

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