新たな商品を生み出し、マーケットを創出するアサヒビールの挑戦。
横のコミュニケーション活性化と自己学習の継続で主体的に成長する組織を目指す

アサヒビール株式会社経営創造本部 人事総務部 担当課長 村瀬進さん
マーケティング本部 新商品開発部 部長 倉田剛士さん(受講者)
マーケティング本部 ワイン・スピリッツマーケティング部 担当課長 村尾雄一さん(受講者)

この記事のサマリー

  • 市場やユーザーの変化により、これまでにない商品を作る必要性が生まれた
  • 社内コミュニケーションの改善と自己研鑽の推進で社員の成長を促す
  • スキルマップと『グロービス学び放題』をリンクさせ、目標に向かって自己研鑽できる組織へ
  • 受講者インタビュー
若者のビール離れや少子高齢化による飲酒人口の減少など、縮小傾向にある国内アルコール市場。コロナ禍で飲食店向け酒類の需要が低下し、大きな影響を受ける一方で、「家でアルコールを楽しむ」という需要は増加しています。変化の渦中にあるビール業界で、人材育成にどのように取り組んでいるのか。アサヒビール株式会社人事総務部の村瀬さんと、受講者としてご利用いただいているマーケティング本部の倉田さん、村尾さんのお二人にお話を伺いました。
(※部署、役職は取材当時のものです)

導入実績2021年の人事総務部の成長支援重点項目を「自己学習」とし、全社員を対象に、2020年末に『グロービス学び放題』の申し込みキャンペーンを実施。既に200名以上が受講中(2021年3月現在)。2021年7月からはアサヒグループホールディングスによるグループ全社の従業員を対象とする公募・導入を予定している。

自己学習と社内コミュニケーションが課題

貴社を取り巻くビジネスの現状と、人材育成の課題をお聞かせください。

村瀬さん(以下敬称略)/コロナ禍の影響を受けて、2020年は市場においても、社内の働き方に関しても様々な変化がありました。まずマーケットに関しては、酒類を提供する飲食店が営業自粛や時短営業を行ったことから業務用商材の需要が減少し、ビールメーカーのみならず、酒類業界全体、小売業界などにも影響が広がっています。同時に「家飲み」需要によって新しいニーズが生まれており、今後このマーケットは拡大していくと見ています。当社としては、これまで作り上げてきたブランドを提供していくことはもちろん、今後は新たな価値を創造し、消費者に届けることが重要と考えています。2021年4月には、「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」を発売。これは缶の上部がフルオープンし、きめ細かい泡がわき出る容器で、お店の生ビールのような飲み心地を実現しました。また、同時期にアルコール分が0.5%のビールテイスト飲料「アサヒ ビアリー」という商品も発売。こちらは、「アルコールを夕食に楽しんだ後も、読書など自分の時間を充実させたい」といったスマートドリンキングの需要に応え、新しいマーケットを作っていく狙いです。


(資料:アサヒビール様社内資料を本サイト掲載用に加工)

社内環境という面では、特に2つの課題を感じています。1つは社内コミュニケーション、もう1つが自己学習です。
リモート勤務が主流となり、オンライン会議が当たり前の環境下では、社内のコミュニケーションにも変化が起こっています。上司から部下に業務に関連する情報を伝える、部下から上司に報告するといった「縦のコミュニケーション」は業務上不可欠ですので、自然と行っています。しかし、出社していれば当然のように起こる「横のつながり」は、オンラインでは起こりにくくなります。たとえば、私自身は人事総務部に所属していますが、社内にいればマーケティング部門や生産部門など、他の部門の社員との関わりを通じて、他部門の業務について知ることができます。また、ちょっとしたコミュニケーションを通じて会社へのロイヤリティが高まることもあるでしょう。従業員エンゲージメントという観点から、社員が気軽に集まってコミュニケーションを取れる場を作る必要があると強く感じました。

自己学習についてはコロナ禍以前から意識していたのですが、2021年の人事総務部の成長支援重点項目にも挙げています。これまでは集合研修が中心で、地理的・時間的な制約がありました。地方の拠点に勤務していて研修会場が遠い、子育て中で時短勤務をしており、研修の時間を作りづらいといった社員にも、学ぶ機会を積極的に提供したいと構想を練る中で『グロービス学び放題』と出会い、自己研鑽ツールとして全社的に取り入れていこうと、2020年末に全社員に向けて公募を行いました。

マーケティング部門向け専用カリキュラムを設定、相乗効果で継続的な学習習慣が定着

『グロービス学び放題』の導入に際し、複数のカリキュラムを設定されていると伺いました。

村瀬/一般社員向けと管理職向け、マーケティング部門向けという、3つのカリキュラムを用意しました。一般社員向けはビジネスパーソンとしての土台を固めるという意図で、メーカー社員として必須となる「戦略・マーケティング」や「会計・財務」カテゴリの初級の動画を中心に構成しました。管理職向けは、それらのカテゴリの中級に加えて、「組織・リーダーシップ」なども設定しました。

他にもマーケティング部門用のカリキュラムを作成したのは、特に『グロービス学び放題』への感度が高いと感じていたためです。「戦略・マーケティング」のカテゴリから約7割のコンテンツを選び、残りは「会計・財務」「思考」カテゴリから、管理会計や財務会計、情報分析などに関するコンテンツを選んでカリキュラム化しました。マーケティング部門の約7割の社員が既に『グロービス学び放題』を活用しており、実は他部門の社員と比較して視聴ペースが早く、より積極的に学ぶ姿勢が見えます。

マーケティング部門の社員にヒアリングしたところ、普段のちょっとした会話で『グロービス学び放題』の話題になることも多く、「この動画は特にお勧め」といった話から、「スマホにダウンロードすると、ネット環境がなくても視聴できるから便利」「このコンテンツは、最後に簡単なテストが入ってるから、“ながら視聴”には向いていないかも」といった細かいノウハウを共有しているそうです。自分だけで『グロービス学び放題』を利用すると、中には長続きしない人もいるかもしれませんが、組織の中で大勢が視聴していると共通言語になりますし、周りからいい影響を受けられるため、継続的にモチベーション高く学べるのではないか、と考えています。

スキルマップと『グロービス学び放題』のコンテンツを紐づけ、「望むキャリア」への近道に

スキルマップ作りにも『グロービス学び放題』を活用されているとか?

村瀬/職種別に特に必要とされるスキル要件の定義を進めています。そのスキル要件の学習手段として、『グロービス学び放題』のコンテンツを一部紐づけています。例えば「将来マーティング本部で働きたい」と考えている社員は、どういったスキルが求められているのかを開示し、それらを『グロービス学び放題』やe-learningのコンテンツに紐づけています。もちろん、今いる部門で必要とされるスキルもわかりますから、「『グロービス学び放題』でこのコンテンツを学んで、スキルアップしよう」といった使い方もできます。部門ごとの基礎知識、必須スキルを可視化することで、社員ひとり1人が将来の目標に向かって積極的に自己研鑽して欲しい、という想いを込めています。


経営創造本部 人事総務部 担当課長 村瀬進さん

オンラインでも「横のつながり」を広げられる「アサヒサークル」

社内コミュニケーションの活性化のため、どのような施策を取っているのでしょうか。

村瀬/先ほども申し上げましたが、特にコロナ禍では社内のやりとりがオンライン化しており、業務上必要最低限のコミュニケーションに留まりがちです。そこで、業務上は直接関わりのない社員同士が気軽に会話や相談をできる場として「アサヒサークル」を立ち上げました。

社員からよく上がってくる声として「将来は本社勤務を経験したいけど、どうすれば本社に行けるのかわからない」「本社では具体的にどのような業務をしているのか知りたい」といったキャリア上の悩みがあります。そこで「アサヒサークル」では、本社の各部門の社員と、全国各地にある工場や営業拠点などの各事業所の若手をつなぐ座談会形式のオンラインディスカッションを行うなど、交流の場を作っています。

また、座談会形式では参加できる人数も限られますし、個人的な相談はしづらい可能性があることから、マッチングアプリのように社員と社員をつなぐ施策「アサヒサークル マッチ」も生まれました。アンケートフォームで募集した「相談を受けてもいいと思っている社員」が記入した自己紹介シートを、Teamsを使って全社に共有し、その中から相談したい相手が見つかったら、投票機能を使ってエントリーします。人事総務部がマッチングした2人に連絡先を共有し、後はお互いにスケジュール等を調整して、相談する時間を取ってもらいます。

現段階ではコミュニケーションに主眼を置いていますが、将来は社内の横断プロジェクトの企画や、製造部門と営業部門をつなげるコミュニティづくりに活かすなど、様々な活用法を検討しています。また、キャリアや自己研鑽に関するパネルディスカッションなども企画しており、「自己研鑽の時間の作り方」「自己研鑽をいかに業務につなげるか」といったテーマで、選抜型研修(A-CAP)の経験者が登壇する予定です。

今後の人材育成に関する展望や、想いをぜひお聞かせください。

村瀬/冒頭でもお話ししましたが、今後は集合研修だけにとらわれない育成制度を展開していきます。といっても社員の学びを促すだけでなく、社員ひとり1人の学ぶ意欲を掻き立てるような施策を企画し、実践するのが私たちの役割だと考えています。「アサヒビールに入社して成長させてもらえた」という受け身な姿勢というよりは、「アサヒビールで自ら成長できた」と思ってもらえるような、社員が主体的に成長できる会社であり続けられたら、と願っています。

『グロービス学び放題』の開講からわずか2ヵ月で50以上のコースを視聴されている、マーケティング部門の倉田さんと村尾さん。忙しい業務の合間にどのように『グロービス学び放題』を活用しているのか、どのような点が魅力だと感じているのかを伺いました。

お2人の担当されている業務は?

倉田さん(以下敬称略)/マーケティング本部の新商品開発部の部長をしています。主に酒類の新商品開発、ブランド開発を行っています。

村尾さん(以下敬称略)/私はマーケティング本部のワイン・スピリッツマーケティング部で、「かのか」という焼酎のブランドマネージャーを担当しています。

『グロービス学び放題』を受講した理由は?

倉田/毎年、「今年はこれにチャレンジしよう」といった個人的な目標を作っているのですが、2021年度の目標を考えている時にちょうど社内での公募が始まり、「『グロービス学び放題で自己研鑽すること』を目標にしました。マーケティングについてはこれまでにもセミナーや書籍などを通じて勉強していたつもりでしたが、所属長として、これまで以上に部下に伝える場面も増えてきたので、改めて学び直すよいきっかけになるのではないかと期待しています。


マーケティング本部 新商品開発部 部長 倉田剛士さん

村尾/私はコロナ禍でリモート勤務が増えたことがきっかけです。通勤に往復3時間近くかかっていたので、浮いた時間を他のことに使おうと、マーケティング検定の勉強をして試験を受けたりもしました。どうせならマーケティング以外にも知識を広げていこうと思い、申し込みました。倉田さん同様、私もマーケティングに関しては10年以上関わってきたので、これまでもセミナーや書籍等で勉強してきましたが、将来後輩や部下に分かりやすく教えられるかどうかは、案外難しいかもしれません。そういった意味で、改めて簡単なことから勉強するよい機会だと思いました。また、ブランド管理上、財務などの知識も求められているので、そういったことも含め幅広く学べると思い応募しました。

視聴するタイミングは?

倉田/実は私も村尾さん同様に自宅が会社から遠いこともあり、リモート勤務の日も朝6時頃には起きて9時頃から業務を始めています。それまでに1時間~1時間半くらい『グロービス学び放題』での勉強に充てています。

村尾/私は業務の隙間時間に観ています。同じチームのメンバーも、「今日はこの時間に勉強しよう」とスケジュールに組み込んでいますね。あとは、夜に時間が空いた時も視聴しています。


マーケティング本部 ワイン・スピリッツマーケティング部 担当課長 村尾雄一さん

『グロービス学び放題』の魅力はどのような点でしょうか?

倉田/基礎知識などの動画でも、改めて勉強すると新しい気づきを与えてくれたり、より理解が深まったりするのが良い点です。言葉は知っていても、動画の中で「実際の場面ではこういう点に注意しましょう」との解説があり、新たな気づきを得たりすることもあります。中には全く知らない用語や理論もありましたし、いい刺激になります。

村尾/「戦略・マーケティング」「キャリア・志」「グローバル」などのカテゴリの中で、さらに細かい項目別に動画が作られているので、興味があることや学びたいことにアクセスしやすいのも魅力です。初級の動画は最初に事例が提示されていて、どんな場面で活用できるかもわかりやすいですし、自分の実務に当てはめて考える習慣がつきました。知っている部分は10秒ずつスキップして見ているので、効率的に復習や新しいインプットができると思います。

これまでにどのようなコンテンツを視聴しましたか? 特に印象に残っている動画や、いい影響を与えてくれた動画があれば、教えていただけないでしょうか。

倉田/マーケティング関連の他は、リーダーシップや組織マネジメントに関する動画をよく見ています。プライベートで大学の部活の監督をやっていることもあって、そこでも活かせるのではないかと考えました。特に勉強になったのが、実践知の「糸井重里が語るヒットを生む組織づくり」。「商品開発をしていると、製品ばかりに目がいきがちだけど、既存の枠にとらわれずに『面白いもの』『ありそうでなかったもの』を作っていく心構えが大切だ」と。私自身商品開発に携わっているので、実感としてよくわかりました。それ以来、部下にも共有して「商品開発部という壁を壊して、どんどん新しいことをやってみよう」と話しています。最近は打ち合わせの場で「これはあまり面白くないかな」「これは今までありそうでなかったね」といった発言が増えてきて、いい効果が出ています。

村尾/私の印象に残っているのは「デザインと経営」という動画です。デザイン思考はあちこちでよく聞く言葉ですが、当社はまだ実現できていない点が多いように感じます。動画を視聴したことで、実践できている人や組織がどういった取り組みを行っているのかを学べました。また、パラレルキャリアをテーマにした動画も刺激になりました。当社も条件つきですが副業が可能なので、今の担当業務で経験したことを活かしながら外部での仕事に携わる、または外部の業務を通じて培ったスキルを会社での業務に役立てるといった働き方が、今後増えてくるのではないでしょうか。自分自身のスキルアップも必要なので、「今後も学び続けたい」というモチベーションアップにもつながりました。

どんな方に『グロービス学び放題』の受講をお勧めしたいですか?

倉田/当社はメーカーの中では、比較的マーケティング担当者の人数が少ないと思います。営業担当者が多く、考え方も営業的になりがちなのですが、実はマーケティングのセンスや考え方というのは、あらゆるビジネスパーソンにとって不可欠です。

村尾/私も部門に関係なく、全社員が受けた方がよいのではないかと思います。「思考」「組織・リーダーシップ」などはどの部門でも必ず役立ちますし、自分の業務とは直接関係しないコースでも、他部門が重視していることや課題が認識でき、自分の仕事の幅も広がると感じています。
幅広い分野をカバーしていて、ボリュームたっぷりなのに手頃な価格。開講から2ヵ月ですが、もう充分元は取れたと感じています。かといってコンテンツの見せ方はあまり詰め込み過ぎず、音楽や語り口調が柔らかいので入りやすいし、気楽に学べます。夜に難しい本を読む気にはなりませんが、『グロービス学び放題』ならリラックスしながら視聴できます。

倉田/仕事はもちろん、人生全般において役立つので、すべての人にお勧めです。社内でもぜひ多くの人に受講していただきたいですね。

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