グロービス学び放題

【仕事の悩み別】課題を
今すぐ解決する

「大人の学び動画」5選

まず、自分の「学ぶ目的」や「学び方」と向き合う

前回は “「学び」は最高のエンターテインメント” として、「グロービス学び放題」の事業リーダーを務める鳥潟幸志氏のインタビューをお届けした。

20代前半での起業とその後の失敗経験から学ぶことにシフトし、教員を目指してMBAを取得したという鳥潟氏。目的を定めて学ぶこと、その一歩として短期的な問題にフォーカスすること、学びを習慣化することの重要性が挙げられた。

仕事の現場からだけでは学べないこともある。グループでの学びの場としての魅力的なラーニングコミュニティの存在。紡がれる言葉の一つひとつに説得力があり、大人があらためて学び直すことの意義と本当の意味が伝わってきた。

今回は、グロービス創立以来約30年間の知の結晶ともいえる4500本以上の豊富な動画の中から、厳選した5本のコンテンツを紹介しよう。

【短期】目の前の仕事の課題を
解決したい時
におすすめの動画

1本目「プレゼンの極意」     紹介動画はこちら    

プレゼンのゴールは、聞き手の人に動いてもらうことにある。AIDMAを強く意識したプレゼンを組み立てることで、あなたのプレゼンは劇的に変わるという。

AIDMAとは、「注目する」「関心を持つ」「いいね!と思う」「記憶する」「行動する」の5つのプロセスのこと。

注目(Attention)してもらうには「スッキリ、カンタン」にすること。関心(Interest)を持ってもらうにはロジカルに考えたストーリーで対応する。さらに、いいね!(Desire)には写真や絵でイメージを想像させることが重要であり、プレゼン後まで記憶(Memory)に残すためには、ポイントのキーワード化が欠かせない。そして、行動(Action)してもらうには情熱と自信で動かすことと、熱い語り口が続く。

この動画自体が見事な計算の上に作られた、まさにプレゼンとなっており、思わずその深い世界に引き込まれてしまうはずだ。

最後のインタビューコーナーでは、好きになれない企画を前に、自分のマインドをアップさせたいときの技や、相手が興味を示さないときの対処法、本番前に数百回練習する意味などが、伊藤氏の豊富な経験の中から語られる。

2本目「ZOPAとBATNA」   紹介動画はこちら

ビジネスに交渉はつきもの。しかし、交渉の方法を習ったことがないという人は多いはずだ。ここでは、交渉を理解する上で欠かせない、ZOPA(Zone of Possible Agreement=交渉可能領域)とBATNA(Best Alternative to Negotiated Agreement=最も望ましい代替案)を構造的に紹介する。

例えば、イベント出展料の価格交渉において、両者の提示する価格帯に合意できる領域があればZOPAが存在し、そうでない場合はZOPAがないということになる。

しかし、交渉を左右する要因は必ずしも価格だけではない。相手のBATNAとしては、競合の安価な小規模イベントに参加を考えていたり、現在のキャッシュフローが厳しい、などがある。

自社のBATNAとしては、似た会社を探す営業的手間がかかる、競合には取られたくないなどが存在する。

相手にとって価値の高い条件を選び交渉していくことが、ZOPA創出の鍵だ。

交渉は互いの取り分の削り合いではなく、双方にとってWin-Winとなる結果を追求するもの。相手の話に誠実に耳を傾けてZOPAを広げ、価値の高い交渉を目指したい。

3本目「デザインシンキング」   紹介動画はこちら

デザインシンキングとは、創造性を経営に反映させ、イノベーションを創出するための方法論。商品やサービスを一人ひとりの顧客に向き合い、顧客体験として統合する力が求められる時代となっている。

デザインシンキングのもととなっているのは、人間中心設計という視点であり、かつての技術中心とは根本的に違う。ここで注目されているのは、人間社会の課題の発見と解決がイノベーションの源泉となるという点である。

デザインシンキングの5ステップとして、①Empathize(共感)、②Define(問題定義)、③Ideate(発想)、④Prototype(試作)、⑤Test(検証)があり、それぞれのポイントが語られる。

事例としては、携帯電話をニーズと人の身体性から再定義し、マルチツールとして誕生した「iPhone」の例、さらに利用者の徹底した観察から、駅を人が通過する場から集う場へと視点を変えて成功した「エキナカ」の例を挙げている。

最終的に解決したいゴールを設定すること、楽しんで取り組むこと、組織的取り組みでは上層部の巻き込みが不可欠である、などのコツを押さえ、創造性をイノベーションにつなげたいものである。

【中期】自分のキャリアをしっかり
考えたい時
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4本目「テクノベート基礎」   紹介動画はこちら

AIやIoTなどテクノロジーはこれからのビジネスに欠かせないものとなり、テクノロジーを理解することがないままの企画立案や意思決定は、もはやあり得ない時代となっている。だが、そもそも何をどこまで知っておけばいいのか。

それが、テクノベート(Technovate)。テクノロジー(Technology)とイノベーション(Innovation)を組み合わせた造語だ。ビジネスパーソンにとっては、テクノベートへの理解と応用こそが今後のビジネス成功の鍵となることは確実であり、すでに技術専門職だけのものではなくなっているといえる。

ここでは主に「アルゴリズムとは何か」「プログラミングの基礎」「統計学の基礎」「データ構造」「新技術との付き合い方」が具体的な図を示しながらわかりやすく語られていく。

AIとの付き合い方では、AIの得意不得意を知ることで、プロジェクトにおいて的確な指示を出せる人材の必要性を示唆している。

この「テクノベート基礎」講座をきっかけに、基本的なテクノロジーの継続的学習を図っていくことで、新技術がどういったステージにあるのかを把握でき、自分たちのビジネスの勝機はどこにあるのかを考えるスキルが身につくに違いない。

5本目「スタートアップサイエンス」   紹介動画はこちら

新規事業に関心がある、いつか起業をしてみたい。あるいは起業してみたもののどうもうまくいかないという人は多いはずだ。実際、スタートアップの約90%は失敗していると言われる一方で、その失敗の90%は潰せるとも言われている。

失敗しないスタートアップを「サイエンス」と称する田所氏は現在、国内外のスタートアップ数社の戦略アドバイザーやボードメンバーを務めている。累計7万回ものシェア実績を誇るスライドを元にしたベストセラー 『起業の科学』の著者でもある。

一次情報の重要性について、課題に対する代案はカスタマーからのヒアリングが重要として、エバンジェリストになるカスタマーを探すための手段を明かしてくれる。

仮説検証のコーナーでは、頭痛の原因を寝不足からストレス、さらに子育てと仕事の両立によるプレッシャーであると仮説を進めていく。スタートアップは頭痛に対して薬を処方するのでなく、ベビーシッターを勧めることのできる「医師」だとする。

田所氏は、スタートアップ成功の秘訣を「学習へのフォーカス」にあると訴える。学習にフォーカスしたスタートアップによって、7倍の資金調達に成功し、3.5倍速く成長できるのだと強調している。

「続かない」「時間がない」の壁を
超えるには

先の記事の中で、鳥潟氏は「モチベーションを保つには習慣化することです。1日10分でもいいと思うので、ここでこれをやると決めることです」と、習慣化の重要性を語っている。

「グロービス学び放題」の制作コンセプトは、電車移動の駅間で1本の学びが習得できるというもの。変化の激しい時代を生き抜く上で必要な4500本以上の動画コンテンツがそろっており、1本当たり2~3分とコンパクトに、飽きの来ない仕掛けで作られている。

スマホに動画を落としておけば、パケット代もかからない。自分のスキマ時間を有効利用しながら、無理なく持続的な学びが得られるというわけだ。まずは、「7日間の無料体験」にトライしてみたい。

上に挙げた5本の厳選コンテンツをきっかけに興味が広がり、すぐにビジネスで使える実践的スキルがいつの間にか身についていることに気づくだろう。「始めたのになかなか続かない」という学びの障壁も、いとも簡単に越えているはずだ。

「人生100年時代」を生き残るための学びとその先のビジネススキル。これからの自分の人生を変えていきたいか、このまま変えたくないか。その選択肢がここにあると言っても過言ではない。

制作:NewsPicks Brand Design
執筆:柴山幸夫 編集:奈良岡崇子 撮影:大畑陽子 デザイン:九喜洋介