概要
このコースについて
「シナリオ・プランニング」とは、経営に重要な影響を与える大きな環境変化シナリオを複数用意し、各シナリオへの対応を考える手法です。過去の延長線上の未来を描くだけでは対応できない、VUCA時代の意思決定に身につけておくべきスキルです。
本コースでは、どのようにドラスティックな環境変化を予測するのか、様々なフレームワークを使ってシナリオを作成するプロセスを具体例と共に学んでいきます。
※シナリオ・プランニングについて初めて学ぶ方は、以下の関連コースを事前に視聴することをお薦めします。
・PEST分析
・5つの力分析
・SWOT分析
☆関連情報
フレームワークでニュースを読み解く、日経電子版の記事もぜひご覧ください。
「注目のグリーンリカバリー、複数シナリオで経営戦略を」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ13DLE0T10C21A1000000?n_cid=DSPRM5277
コース内容
- コース紹介
- シナリオ・プランニングとは?
- Step1:環境分析
- Step2:重要因子の洗い出し
- Step3:重要因子の評価とシナリオの定義
- シナリオ・プランニングの実践
こんな人におすすめ
・不確実性の高い環境においての長期的な経営戦略の立案方法を学びたい方
・VUCA時代の経営判断のスピードと質を高めたい方
講師プロフィール
板倉 義彦 グロービス経営大学院 教員
東京農工大学農学部卒業
豪ボンド大学経営大学院修了
学位:MBA
大学卒業後、アグリビジネスの大手企業で商品企画、および生産企画に従事。その後、IT業界に転じて製造業向けソフトウェアの営業・導入コンサルティング、および不採算営業部門の組織改革にリーダーとして携わる。現在はグロービスの企業向け人材育成・組織開発(コーポレート・エデュケーション)部門にて、名古屋オフィス法人チームの統括リーダーとしてコンサルタントチームを率いて自動車業界を中心に様々な業種・業界の企業に対してコンサルティング活動を行う。経営戦略ファカルティ・グループ所属。
このコースを見たユーザーの学び
コロナウイルスの影響を受けるまでは世界的な感染症により、ここまでオフラインビジネスに影響が出るとは考えたこともありませんでした。
コロナウイルスに直面するまでは「感染症で世界経済が止まる」などのシナリオを出してもまともに取り合ってもらえなかったのではないでしょうか。
この動画は以下のような身近な業界の事例を思い出して考えるきっかけになりました。
<身近な事例で考えたこと>
・飲食業界(ローカルのオフラインビジネス)
→ここ数ヶ月でレストラン経営からデリバリー・テイクアウトを始めた企業は、赤字を少なくするだけで黒字化は難しいところが多いのでは。今後の第二波第三波や新たな感染症を考えると根本的にビジネスモデルの再考が必要
・航空業界(国を移動するグローバルビジネス)
→航空以外にも鉄道も打撃を受けており、インフラは安定企業という神話が崩れた。客数=売上になる業界のシナリオプランニングは、今のところまだ代替え案が想像つきません。
また、動画では以下のような要素についても学びを深められました。
#国民皆保険
#医療保険業界
#コンビニ
#アウトオブボックス
#コンペティター
#競合他社
#3C
#PEST+E
#5F
#因子
「シナリオプランニング(初級)」で基本的な進め方のステップは学んでいたが、この中級編を学ぶことで、これまで学んできた複数のフレームワークを統合的に利用し、かつ絵に描いた餅にしないための「描いたら何をやるのか」まで理解することができた。 毎年秋に経営陣の合宿があり、有能な方たちが合宿のために事前準備し、日々忙しい方が集まって何をしているのかと思っていたが、こういうことをやっているのだとわかり、そのようにして出されてきた経営戦略に対する信頼も湧いた。
戦略的惰性からの脱却を可能にすることが最大のメリット。
シナリオプランニングは多様性と実効性を担保するような複数のメンバーで行うのが基本。
手順
1. PEST分析、5F分析を使って環境分析をする。
2. 環境分析した結果の因子を、機会、機会と脅威の両方、脅威の3つに分類する。
3. 分類した因子をインパクトと不確実性の2軸にプロットし、因子の評価を行う。
4. ベース因子からベースシナリオを1つに絞る。→シナリオA
5. 検討対象となる重要因子の中から、相関の低い2つの重要因子を選択する。
6. 選択した2つの因子が両方とも実現する→シナリオB、片方だけ実現する→シナリオC, Dを作成する。
シナリオに対しての戦略を検討する。
適応型戦略。
形成型戦略。
留保型戦略。